7.「霊的エネルギー循環システム」から見た、心へのエネルギー補充法

霊的エネルギー循環システムから見たとき、心の病気(精神障害)は、精神的ストレスによって引き起こされる「霊の心」の極端なエネルギー枯渇状態・アンバランス・不調和状態ということになります。したがって心の病気の治療は、「霊の心」へのエネルギー補充がその中心になります。「霊の心」にエネルギーが充電されることによって、それとつながっている顕在意識の中の霊的意識も活性化されることになります。心の病気(精神障害)に対する治療の原則は――「霊の心に霊的エネルギーを補充する」ということなのです。

そのエネルギーの補充には、次のような3つの方法があります。

方法〈1〉

充電された「霊(上位)」からの自然なエネルギー補給

霊的エネルギー循環システムから見たとき、最も理想的なエネルギー補充法とは、「霊」を充電した霊的エネルギーがステップダウンして「霊の心」を満たすことです。その際問題となるのは、「霊」が十分に充電・活性化されているかどうかということです。これまで何度も述べてきたように、現実には大部分の地上人の「霊」は、霊的エネルギーの枯渇状態に陥っています。

瞑想や祈りは、大気中から霊的エネルギーを取り入れ「霊」を充電させるためのよい方法です。しかし瞑想や祈りをしたからといって、誰もがすぐに霊的エネルギーを取り入れられるわけではありません。霊的エネルギーを大気中から取り入れるためには、「魂の窓」が開いていなければならないのです。この「魂の窓」の開閉状態は、各人の霊性とカルマという霊的条件によって、おおよそ決まっています。したがって瞑想や祈りによって現実的に霊的エネルギーを取り入れ、それを「霊の心」にまでステップダウンさせることは、大半の人々にとっては難しいことなのです。

心身医学では、ストレス症対策として瞑想や祈りを勧めることがありますが、実際にはそれほど大きな効果をもたらすことができないのは、こうした事情があるからなのです。

心へのエネルギー補充法―1

方法〈2〉

「霊」と「霊体」からの強引なエネルギーの取り入れ・補給

心身医学でストレス症対策としてよく行われている心理療法(イメージ法・暗示法・リラックス法など)は、心の状態・精神状態を静め、正常化することにその目的が置かれています。これは霊的エネルギー循環システムから見ると、「霊の心」に直接エネルギーを補充して、外形上のバランスを取り戻そうとする方法です。その際、すでにエネルギーが枯渇している「霊」と「霊体」から、無理やり「霊の心」にエネルギーを集めることになります。

言うまでもなくこの方法では、「霊の心」に十分なエネルギーを取り入れることはできません。何よりもまず「霊レベル」におけるエネルギー不足の問題を解決しないかぎり、根本的な精神障害の対策にはなりません。もし仮に「霊の心」の表面だけを整えることができたとしても、一時的に効果が見られるだけで長続きせず、すぐ元に戻ってしまいます。心のレベルをしっかり充電・活性化するためには、上位の「霊レベル」からのエネルギーをステップダウンさせることが必要です。それが摂理に合った自然な形なのです。

スピリチュアル・ヒーリングでも、イメージ法や暗示法・リラックス法がストレスの治療にプラスの効果をもたらすことを認めます。患者が、病気が治って健康体になったイメージを持つことはプラスにこそなれマイナスにはなりません。ヒーラーによっては、それらを自分のヒーリングの一部として用いることもあります。とは言っても、それはどこまでも精神障害治療の補助手段として考えているのであって、メインの治療法としているわけではありません。

心へのエネルギー補充法―2

方法〈3〉

「肉体(最下位)」からのエネルギー補給

現在の心身医学では、ヨーガや太極拳などの運動法が、心の病気治療としてたびたび用いられます。これは先に述べた「肉体→霊体→霊の心」という方向でエネルギーを上昇させ、心のエネルギーをアップさせる方法です。

この方法は、霊的エネルギー循環システムのメインの流れではないため、上位の「霊の心」を充電するまでには至りません。もちろん部分的には運動によって心がリフレッシュし明るくなることはありますが、その効果は一時的です。

心へのエネルギー補充法―3

このように見てくると、現在、心身医学や精神医学で行われている“心理療法”は、本質的な方法とは言えません。「霊の心」の不調和・アンバランスを正すには、より高い次元、すなわち「霊レベル」に向けてのアプローチから始めなければならないのです。