〈本章のポイント〉

◎長い病苦の体験を通して「カルマ」が清算されると、患者は「病気が治る時期」を迎えることになります。すると、自然治癒によって病気から解放されたり、病気を治してくれる医者やヒーラーとの出会いが与えられるようになります。「スピリット・ヒーリング」との出会いも、こうした形でもたらされます。

スピリット・ヒーリングを受けるようになるということは、決して偶然の出来事ではなく、そこには霊的な必然性があるのです。スピリット・ヒーリングとの出会いは、患者が人生上の大きな転機を迎えていることを意味しています。

◎スピリット・ヒーリングに携わるヒーラーの背後には、多数の霊医から成る「霊医団」が控えています。地上のヒーラーは、この霊医団の“窓口(受付係)”の立場に立っています。患者がヒーラーに治療を依頼すると、霊界ではその時点から霊医団が組織され、治療のための準備が始まります。患者に関するさまざまな情報が集められ、それをもとに一人一人の患者に合った「治療エネルギー」がつくり出されることになります。

◎スピリット・ヒーリングにおける地上のヒーラーは、霊医団の“窓口(受付係)”として、一度に大勢の患者の治療を霊医団に要請することができます。その結果、数百人~数千人という患者の治療が、ごく短時間のうちに、たった1人のヒーラーを通して可能になるのです。

◎ヒーラーが患者からの治療の依頼を受け付けた時点で、ヒーラーと患者と霊医団の間に“霊的パイプ(霊的通路)”がつくられます。霊医団によってつくり出された治療エネルギーはまず、この霊的パイプを通して実験的に患者に与えられることになります。その際、ヒーラーの身体は使われません。こうした霊医による直接的なヒーリングを「第1ステップのスピリット・ヒーリング」と言います。患者によっては、この第1ステップのスピリット・ヒーリングを受けるだけで長年の病気が完治するようになります。

◎第1ステップのスピリット・ヒーリングでは、霊的純度の高い治療エネルギーが直接、患者に与えられます。しかし肉体に包まれた患者の身体には、その治療エネルギーはなかなか浸透していきません。そこでいったんヒーラーの身体を通過させ、物質性を加えたうえで患者に与えるという方式が取られることになります。これが「第2ステップのスピリット・ヒーリング」です。

第2ステップのスピリット・ヒーリングでは、ヒーラーはちょうど電気の圧力を下げる“変圧器”のような役割を果たします。ヒーラーの身体を通過することで物質性が加わった治療エネルギーは霊的純度が下がりますが、その分、患者の身体に浸透しやすくなるのです。その結果、第1ステップのスピリット・ヒーリングでは治療効果が得られなかった患者の病気が治癒するようになります。ただし、それは患者に「病気が治る条件」が整っている場合に限られます。

◎患者の「カルマ」が清算され、「病気が治る時期」がきていなければ、第2ステップのスピリット・ヒーリングを受けても病気は完治しません。一時的に治ったように見えても、病気の根本原因である「カルマ」が残っているため、いずれ再発するようになります。カルマが清算されないうちは、「神の摂理」によってどのような治療を受けても病気は完治しないようになっているのです。

第1ステップのスピリット・ヒーリングであれ、第2ステップのスピリット・ヒーリングであれ、患者に病気が治る時期がきていなければ病気は癒されません。

◎ヒーラーの身体を通過した治療エネルギーは、患者の身体構成要素の接点(合一点)から、体内に入っていきます。「病気が治る時期」がきている患者の場合には、接点から取り入れられた治療エネルギーは最上位の「霊」にまで達し、そこを充電して活性化します。そして「霊」を満たした治療エネルギーは、ステップダウンして各構成要素に行きわたり、身体全体を活性化することになります。それによって全身の不調和が正され、長年の病気が奇跡的に治癒することになるのです。

◎スピリチュアル・ヒーリングにはさまざまな種類がありますが、そこで用いられる治療エネルギーの中で「霊」の領域にまで至ることができるのは、「スピリット・ヒーリング」の治療エネルギーだけです。霊医がつくった治療エネルギー(スピリット・エネルギー)でなければ、人間の最も高次の構成要素である「霊」には届きません。その意味でスピリット・ヒーリングは―「最強のスピリチュアル・ヒーリング」と言えます。