(1)直接ヒーリング
最も一般的な治療形式
患者を前にした治療
スピリット・ヒーリングの最も一般的な形式は、ヒーラーが患者を前にして、手を当てたり手をかざしたりするというものです。この一見、何の変哲もないヒーラーの所作を通して、これまで述べてきたような人智を超えた治療エネルギーが患者にもたらされ、病気が治癒することになります。こうしたヒーラーが患者を前にして治療する形式を「直接ヒーリング」と言います。
この直接ヒーリングという名称は、(2)で述べる「遠隔ヒーリング」と対比した呼び方です。ヒーラーから離れた所にいる患者を治療する「遠隔ヒーリング」に対して、ヒーラーの目の前にいる患者を治療するという意味で「直接ヒーリング」と呼んでいます。
手の当て方に特別な意味はない
世の中には、手の当て方に何か特別な意味でもあるかのような言い方をするヒーラーがいます。手の当て方にさまざまな名称をつけ、仰々しくアピールしています。その中で“ロイヤル・タッチ”という名称がよく知られていますが、果たして本人たちは心からそれが素晴らしいものであり、そうすることで特殊な効果が得られると思っているのでしょうか。
手の当て方によって治療効果が左右されるようなことはありません。治療効果を決めるのは、すでに見てきたように「ヒーラーの霊性」と「患者の霊的内容(カルマの清算状況など)」です。手の当て方にこだわるようなヒーラーは“ニセモノ”です。それはスピリット・ヒーリングの本質を全く理解していない人間が、自己顕示欲に駆られて主張しているだけのことです。子供がいろいろなオモチャを比較して、“あれがいい、これがいい”と騒いでいるのと同じことなのです。
3種類の直接ヒーリング
すでに述べたようにスピリチュアル・ヒーリングの「治療エネルギー」には、3種類あります。霊界の霊医がつくり出す「スピリット・エネルギー」と、地上のヒーラーの霊体にある「サイキック・エネルギー」と、ヒーラーの肉体にある「マグネティック・エネルギー」の3つです。スピリチュアル・ヒーリングは、使用する治療エネルギーの違いによって「スピリット・ヒーリング」と「サイキック・ヒーリング」と「マグネティック・ヒーリング」に分類されることになります。
ここで取り上げている「直接ヒーリング」とは、治療形式の外見上の違いを基準とした分類法による名称で、治療エネルギーの違いによるものではありません。したがって使用する治療エネルギーは違っていても、患者を前にして治療するという形式を取るものは、すべて「直接ヒーリング」ということになります。すなわち使用する治療エネルギーの違いによって「スピリット・ヒーリングとしての直接ヒーリング」と、「サイキック・ヒーリングとしての直接ヒーリング」と、「マグネティック・ヒーリングとしての直接ヒーリング」が存在することになります。
時々、テレビで“気功治療”の様子が放映されます。そこでは気功師が力を振り絞るようにして、手の先から治療エネルギーを患者に与えていますが、これはサイキック・ヒーリングとしての直接ヒーリングです。
3種類の直接ヒーリングの中で、「スピリット・ヒーリング」の治療効果が一番高いことは言うまでもありません。