(2)霊的真理普及の役割の一部を担うスピリット・ヒーリング
霊的通路網の拡大・充実
スピリット・ヒーリングの目的の1つは、「霊魂説」という最も基本的な霊的真理の正当性を証明することです。しかしスピリット・ヒーリングの目的は、それだけにとどまりません。スピリット・ヒーリングには、「霊的真理の伝道」に直結する重要な役割と使命があります。それは、スピリット・ヒーリングを通して霊界と地上世界を結ぶ霊的通路網を拡大・充実させるということです。
1)スピリット・ヒーリングにともなう霊的通路網の拡大
一度つくられた“霊的通路”はなくならない
すでに述べたようにスピリット・ヒーリングでは、ヒーラーのもとに患者や患者の家族などから治療依頼の連絡が入った瞬間に、霊界の霊医とヒーラーと患者との間に“霊的パイプ(霊的通路)”がつくられます。霊医はこの霊的パイプを用いて霊的エネルギー(治療エネルギー)を患者に送り、治療を進めます。すでにカルマが清算され「病気が治る時期」を迎えている患者の場合には、治療エネルギーによって全身の不調和が正され、病気は奇跡的に完治することになります。
スピリット・ヒーリングを行う際に形成された霊的通路(霊的パイプ)は、一回限りの治療でなくなってしまうものではありません。一度つくられた霊的通路はその後も保持されるため、治療の度につくり直す必要はありません。いったん霊的通路ができ上がると、時空を超越した治療体制が維持されるのです。そのためヒーラーが心の中で患者のイメージを思い浮かべるだけで、瞬時に治療エネルギーが患者にもたらされるようになります。
スピリット・ヒーリングを受けても、患者にカルマが残っている場合には、期待したような治療結果は得られません。しかしその後、病苦の体験を通して患者のカルマが完全に清算されると、先につくられた霊的通路を通じて霊界の医者から治療エネルギーがもたらされ、病気が癒されることになります。
霊的通路を通じて「霊的真理の伝道」が進められる
スピリット・ヒーリングの際につくられた霊的通路(霊的パイプ)は、患者の病気治療に用いられるだけでなく、「伝道」というより高次元の目的を達成するためにも利用されることになります。いったん霊的通路ができ上がると、地上人と霊界人との関係は密接になり、地上人は霊的影響力を強く受けるようになります。霊界人からすれば、地上人(患者や治療に関わる人々)に働きかけやすくなるということです。
霊的真理を受け入れるには本人が一定の霊性レベルに達していることが不可欠な条件となりますが、時期がきてこの条件が満たされると、霊界側から真理を受け入れさせるための働きかけが開始されることになります。霊的通路を通じて、強力な導きがなされるようになります。
こうして病気治療の目的で始まった地上人と霊界人の関係(つながり)が、「霊的真理普及」の関係にまで進展することになるのです。
スピリット・ヒーリングにともなって“霊的通路網”が拡大
このようにスピリット・ヒーリングのために開かれた霊的通路は、同時に霊的真理の伝道のために用いられることになります。これは、ヒーラーが偶然出会った病人に同情し、こっそりとスピリット・ヒーリングをしてあげようとする場合にも起きることです。ヒーラーからの依頼によって霊医と患者の間に霊的通路がつくられると、それが将来の伝道のための準備になるのです。
スピリット・ヒーリングに携わる地上のヒーラーは、スピリチュアリズムを推し進める霊界の軍団の一員として、いつの間にか地上世界に霊的真理をもたらすための“霊的通路”を拡大する役目を果たすことになります。霊界人(霊医)と同じ純粋な利他愛を持ってスピリット・ヒーリングに励むことによって、霊的真理普及のための霊的通路網を拡げることになるのです。霊医の道具となって働く“本物のスピリット・ヒーラー”は、霊的通路網を拡大・充実して「霊的真理普及」のための準備を推し進めるという、大きな役割を果たすことになるのです。
2)ヒーリングを受けた他界者が、地上のヒーラーに全面協力
スピリット・ヒーリングをいったん受けた者(患者)は、本人の自覚の有無にかかわらず、スピリチュアリズムの霊的圏内に取り込まれることになります。「ヒーラーを通じて霊的エネルギーを受けた」という事実は、本人の霊的意識(潜在意識)の中にしっかりと記憶され、霊医や地上のヒーラーとの霊的関係を保ち続けることになります。
こうした患者が他界すると、治療(スピリット・ヒーリング)を通じて自分に愛を与えてくれたヒーラーのために、霊界から全力で協力することになります。ヒーラーから受けた利他愛が、死後、患者の心に“奉仕精神”を呼び起こすことになるのです。
霊界に入った患者(他界者)は、自分が地上でヒーラーを通じてスピリチュアリズムと関係を持っていたことを知り、喜びを抱くようになります。スピリチュアリズム普及の前線で働いているヒーラーとつながりを持っていたことに感動し、そのヒーラーのために全力で働こうと志願するようになります。
このように地上のヒーラーは、「霊界の道具」に徹してスピリット・ヒーリングに携わることによって多くの“背後霊”を引き寄せ、よりいっそう大きな仕事を成し遂げることが可能となっていくのです。